Whatnotが5億4,500万ドルを調達し、企業評価額は200億ドルに。使い道はAI。フランス市場は1年で取引高427%増、週の新規登録は65万人以上、流通総額は80億ドルを突破。

Whatnotが5億4,500万ドルを調達|使い道はAI。日本のセラーに何が起きるのか

監修者 Anna

監修:Anna(株式会社ヲタクエスト 代表/Whatnotストリーマー)

2021年にeBayから海外物販を開始し、越境EC歴6年目。Whatnotが日本に参入した直後、日本人第一号のセラーとして販売をスタートし、現在も自らストリーマーとして出品を継続。Whatnotのアカウントではフォロワー1万人超の実績を持つ。

Whatnotが、5億4,500万ドルの資金調達を発表しました。企業評価額は200億ドルです。

金額そのものより、注目したいのは使い道です。公表されているのはAIと、国際展開への投資。どちらも、これから始める日本のセラーに直接返ってくる話です。

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何が起きたのか

2026年8月、WhatnotはシリーズGとして5億4,500万ドルを調達したと発表しました。このラウンド後の企業評価額は200億ドルと報じられています。

今回のラウンドを主導したのはICONIQ、Lightspeed、Avraの3社で、ここに新しい投資家が5社加わりました。

顔ぶれで目を引くのは、創業初期から入っている投資家がそのまま残っていることです。GoogleのCapitalG、Y Combinator、Andreessen Horowitz。長く見てきた側が、今回も出資しています。

2019年の創業以来、累計の調達額は約15億ドルになりました。

過去のラウンドから今回までの推移は、運営会社の記事に表でまとめています。

使い道はAI

今回の調達で、Whatnotは資金の一部をAIを使った機能に充てると明言しています。挙げられているのは3つです。

  • 事務や管理の作業を自動化する
  • より良い出品文を生成する
  • 販売者向けに、詳しいビジネス分析を提供する

あわせて、取引まわりのセキュリティ強化も計画に入っています。

出品文の生成は、地味に効きます

出品作業は、1点ずつ商品名を入れて、状態を書いて、重さを選んでいく地道な繰り返しです。2時間の配信に30〜50点を用意するなら、その数だけ手を動かすことになります。

ここが自動化されると、配信の準備にかかる時間がまるごと変わります。出品の実際は、出品方法の記事にまとめています。

分析ツールが来ると、配信の組み方が変わります

いまも配信中に視聴者リストと売上は見られますが、「どの商品が、どの時間帯に、いくらで動いたか」をあとから振り返る仕組みは限られています。

ここが厚くなれば、感覚でやっていた組み立てを数字で詰められるようになります。

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フランスが1年で427%伸びた

今回の発表で、いちばん目を引いた数字がこれです。

Whatnotによると、フランス市場は欧州大陸で最も速く成長していて、1年で取引高が427%増えました。同じ期間に、アクティブな購入者の数も2倍以上になっています。

日本と近い立ち位置の国です

フランスは、Whatnotが後から入った国です。アメリカで育ったサービスが、あとから市場を開いた。そこが日本と同じ形をしています。

その国で、1年で取引高が5倍を超えました。日本が同じ伸び方をするとは限りませんが、後から開いた市場でも起きうる、という前例にはなります。

そしてWhatnotは、今回の資金を国際展開の加速にも充てるとしています。

数字で見る、いまのWhatnot

発表にあわせて公開された運営の数字です。

項目数字
流通総額2026会計年度の折り返し時点で前年度の通期を上回り、80億ドルを突破
新規登録週に65万人以上
フルタイムのセラー比率が25%増
累計売上100万ドル超のセラー12か月で倍増

半年で前年1年分を超えている、というのが今の速度です。

注目したいのは下の2行です。フルタイムでやる人が増え、累計100万ドルを超える人が倍になっている。見ている人が増えただけでなく、売る側が事業として成立している数字です。

CEOのグラント・ラフォンテーヌ氏は、こう述べています。

中小企業はWhatnotにおけるライブコマースをいち早く採用し、何が可能かを示す原動力となってくれました。いまでは、あらゆる規模の企業がライブコマースを事業の柱の一つとしています。

日本のセラーにとって何が変わるのか

3つあります。

① 出品と分析の手間が減る

AIが出品文を書き、分析を出してくれるなら、いま人手でやっている部分が空きます。空いた時間は、そのまま配信の本数に回せます。

② 買い手が増え続けている

週に65万人が新しく入ってきています。売り手から見れば、届く相手が毎週増えているということです。

ライブオークションでは、見ている人の数がそのまま落札額に効きます。母数が増える環境は、後から入る人にとって不利にはなりません。

③ 国際展開に資金が向く

フランスで起きたことが示すのは、後から開いた市場でも短期間で伸びうるということです。日本はまだその手前にいます。

先に始めた人ほど、フォロワーを積み上げる時間を長く取れます。フォロワーは次の配信の初速になるので、この差はあとから縮めにくい部分です。

まとめ

  • 2026年8月、WhatnotがシリーズGで5億4,500万ドルを調達。企業評価額は200億ドル
  • 累計の調達額は約15億ドル。2019年の創業から7年
  • 使い道はAI。出品文の生成、事務作業の自動化、販売者向けの分析
  • フランスは1年で取引高が427%増。後から開いた市場でも伸びた前例
  • 流通総額は2026会計年度の折り返しで前年度の通期を超え、80億ドル突破
  • 週65万人が新規登録。累計売上100万ドル超のセラーは12か月で倍増

調達のニュースは、普通なら投資家向けの話です。ただ今回は、使い道が出品と分析に向いています。手を動かしているセラーに返ってくる投資だと言えます。

始めるかどうか迷っている方は、まず1本、配信を見てみるところからで十分です。

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※本記事は2026年9月1日時点の公開情報にもとづいています。調達額と投資家の顔ぶれ、AIへの投資方針、フランスの成長率、運営の各数字はFashionNetwork(2026年8月27日)およびFortune(2026年8月7日)の報道によります。企業評価額の200億ドルは報道による数字です。


この記事の監修者

Anna(株式会社ヲタクエスト 代表/Whatnotストリーマー)

2021年にeBayから海外物販を開始し、越境EC歴6年目。Whatnotが日本に参入した直後、日本人第一号のセラーとして販売をスタートし、現在も自らストリーマーとして出品を継続。Whatnotのアカウントではフォロワー1万人超の実績を持つ。本記事の読み解きは、監修者自身の販売経験にもとづいています。